羊蹄衛生センターについて
羊蹄衛生センターの概要
本施設は、日量60t(平成2年度15t増設※現在休止)のし尿及び浄化槽汚泥を処理する標準活性汚泥方式を導入した施設であり、処理工程は30~35℃に保持した消化槽内で30日間嫌気性菌の繁殖による醗酵消化を行い、消化された上澄み液を清水及び最終沈殿槽の再循環水にて希釈混合し、適度な濃度に整え、曝気槽による好気性微生物の生活作用による浄化を行い、更に最終沈殿槽にて浮遊物を沈殿させた後、塩素滅菌したのち放流しております。
最終沈殿槽及び消化槽内に沈殿した余剰汚泥と消化汚泥は、底部から引き抜き遠心分離機にて脱水(含水率約80%)したのち、農地肥料として再利用しております。
消化槽で醗酵分解により発生したメタンガス等は、消化槽加温用ボイラーの補助燃料として腐食性ガスを除去したのち再利用しております。
また、し尿及び浄化槽汚泥に混入している砂・石等のし渣は除砂装置・前処理設備にて除去したのち施設内焼却炉で燃焼・焼却処理を行い、焼却した灰は各構成町村の最終埋立処分地にて処理しています。
基本情報
施設名称 | 羊蹄衛生センター |
所在地 | 〒044-0077 北海道虻田郡倶知安町字比羅夫266番地3 |
敷地面積 | 12,789.42㎡ |
処理能力 | 75t/日(平成2年度15t増設) |
総事業費 | 352,653千円(増設含む) |
着 工 | 昭和43年6月 |
竣 工 | 昭和44年11月 |
処理方式 | 一次処理 加温式二段消化法 二次処理 標準活性汚泥法 |
設計施工 | 三機工業株式会社 |
羊蹄衛生センター構内図
生活排水処理体系の概要
処理工程系統図
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施設の概要
投入棟
投入棟では、各家庭及び事業所からバキューム車によって収集されたし尿を受入る施設であります。し尿は除砂装置(サイクロン方式)にて砂・石などを分離させし尿は受槽(容量30㎥)へ貯留されます。
受槽に貯留されたし尿は、破砕機を経由して、夾雑物を破砕し前処理設備で夾雑物を除去したし尿は貯留槽(容量120㎥)へ移送され後、消化槽へ投入されます。
また、臭気対策として、受槽、貯留槽、前処理設備などで発生した臭気は脱臭塔により吸引され、苛性ソーダ液洗浄及び活性炭によって無臭分解されます。
消化槽
消化槽は、鉄筋コンクリート造りで第1消化槽及び第2消化槽の2段方式からなっており、底は擂鉢(すりばち)型となっております。
消化槽内では、30~35℃の温度で約30日間をかけて嫌気性消化します。
第一消化槽には消化促進のためガス攪拌装置を設け、槽内温度を均一化すると同時にスカム発生を防止しています。また、ガス圧力調整弁、溢リングなど各種安全装置を設け、ガス圧及び槽内水位の制御を行います。
二次処理棟
当組合の処理方式は、標準活性汚泥方式を採用し、曝気槽及び最終沈殿槽の組み合わせにより浄化していす。消化槽から送られる脱離液は清水で希釈され、曝気槽(550㎥)、最終沈殿槽(168㎥)、塩素滅菌槽(13㎥)を経由し河川へ放流します。
汚泥脱水棟
二次処理最終沈殿槽底部及び消化槽底部に沈殿した汚泥は汚泥計量槽に導いて計量し、遠心分離機によって含水率約80%程度まで脱水されます。
脱水した汚泥は、肥料取締法によって登録した安全な肥料として町内の農地に運搬して農地還元しています。
消化槽加温・建物暖房設備
消化槽の強力攪拌により、メタンガス等の発生量を最大にすることにより、加温用ボイラーの補助燃料として、再利用しております。加温された温水はら旋型熱交換機により消化槽内温度を年間を通して30~35℃に保たれております。
焼却設備
焼却設備では、投入棟除砂装置から排出される砂、石及び前処理設備から排出される夾雑物(きょうざつぶつ・・・紙、ビニール類)を焼却します。
焼却された夾雑物等の焼却灰は、焼却灰有害物質等の分析により有害物質を含まないものとして、各構成町村の最終埋立処分地にて埋め立てしています。